半熟cherry

「茜〜、プリン買ってきたよ〜」



鍵のかかっていなかった玄関から入ってきたのは。

駅前のケーキ屋さんの袋を持った一美だった。



「ん?…桜井クンに逢沢クンまで。…なんかあった?」



リビングでテーブルを囲んでる2人を見て“?”を頭に飛ばしてる。



『…一美〜…助けてぇ〜』



この際保健のセンセイでもなんでもいい。

この“大バカコンビ”をなんとかしてクダサイ……。





でも。

一美に頼った私が間違ってたコトに気付いたのは。

夕飯の買い出しから帰ってからのコトだった。





『…………………………』



“宿題やってナサイ”

郁と涼真にはそう言い。

“監督よろしく”

一美にはそう言って近所のスーパーに出かけた。



……はずだったのに。



3人は。

TVの前で大騒ぎをしてた。



 

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