この想いは・・・。














「・・・・あ」














涙が馬鹿みたいに頬にこぼれる。




『見えた?』


「うん・・・・」


『坂野、実家に帰っても頑張れよ』



きっと行き先を空くんから聞いたんだ。



「うん」


『坂野、今までありがとう』


「谷口く」プッ



トンネルに入り、電波が通らなくなり、自動的に電話が切れた。



あたしは携帯を抱きしめて電車の中だというのにずっと涙を流した。






谷口くんは◇◆ホテルの電車が通るのが見える階でずっと手を振っていた。




最後に見れて良かった。


あの笑った笑顔が見れて良かった。



悔いはない。




あるとしたら・・・・











この想いを伝えられなかったこと・・・。







「・・・谷口くん」




















―――――――あなたが大好きでした。






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