千景くんは幼なじみ
そして、寿太郎くんは

私にとんでもない事を言い出してしまう。

「あのさっ。彼女とは…やっぱ別れる。その…やっぱり好きな子と、付き合いたいし。

結愛にプレッシャー与えるつもりとか、全然ナイ…から。あ、いや。…えっと、とにかくまた、明日も見に来て!」

うわぁ

しまった。

やっぱり寿太郎くん…その気だよぉ~。

和奏くん、寿太郎くんは決定的な事…言わないって断言してたよね?

今日この一瞬で、彼女と別れる段取りまで、寿太郎くんの頭の中ではできてたの!?

…どーしよぉ。

戸惑ってると、寿太郎くんは…

じゃあまた!って言って、走り出してしまった。





…どうしよう。

こんなの、ダメだよね。

私がいくらちーちゃんにヤキモチやかせたいからって

…寿太郎くんを利用しちゃダメだ。




今さらながら、そんな事に気付いてしまう。

だって、あの勢いだと…時間の問題だよ?

きっと、そのうち…告白される。

好きだって言われても、その気持ちには応えられないし、

だったら何の為にわざわざ磐田まで見に行ってんだって話だよね。






罪悪感にさいなまれながら、玄関扉をくぐると…

そこには、もっと恐ろしい現実が…。






< 238 / 460 >

この作品をシェア

pagetop