B.L.T~暗黒OLの奇妙な恋の三角形
それからワタシたちは、あのイマイマシイ電車に乗った
そう、レイの生きている姿であるレージに会いに行ったときみたいに
ただ違うのはレイが一緒じゃないってこと
――どうして電車ってこんなに無駄がないんだろう……
できるだけたくさんのヒトを詰め込めるように作られたタダのハコはがらんとしてる
もっとムダに飾り立ててくれれば、眠れないコドモがタオルケットの凹凸を確かめるように、気もマギれるのに
ワタシはさっき落ち着いてた気持ちがだんだんと暗い霧の中に入っていくような気がした
大好きなブルーの顔も見ずに、この期に及んでもまだレイのことを考えないように、どうでもいいことを考えようとした
――いっそ、大戦のエースパイロットみたく、そのレキにしたヒトの数だけ星でも刻めばいいのに
ワタシはいじけた気持ちのまま、そんな不謹慎なコトを考えて、顔を歪めて笑おうとした