クルースニク
壁から油絵を外し、鍵を穴に差し込んだ。

俺の心臓は高鳴っていた。

一体この扉の向こうに何があるのだろう?

空っぽかもしれない。

俺は期待と不安を胸に、差し込んだ鍵を回す。

カチッと音を立て、ゆっくりと扉は口を開く。

中には、、、、一枚のメダルだけが入っていた。

それを手に取る。

メダルはくすんだ金色。

大きさは500円玉より一回り大きい程度。

俺は唖然とした。

父はこんな物をわざわざ隠したのか?

何のメリットも無い。

このまま置いておいてもいいが、宝探しの記念に持って帰る事にした。
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