Bad Girl~不良少女~
「1週間もして退院してからは、金稼ぐためにバイトとかしたんだけどなぁ。
やっぱどうしても組のことが心配になってなぁ。俺が抜けたあとも、なにか問題が起きてるんじゃねぇかって。
それで、信二に連絡入れて組の状況聞いたりして、ついでに稜の番号も聞いたんだぁ」
今すべて、解決した。
信二のことも、哲さんのことも、全部全部うちの知らないところでちゃんと上手く行ってたんだ。
「そうすか…」
なんかもうこの1週間いろんなことがありすぎてキャパオーバーなんだけど。
「お前の事だから、心配してんじゃねぇかと思ってよ」
組長がニヤニヤしながら前のめりになって言う。
「そりゃあ……心配もしますって」
必死に頭の中を整理してるから、返事もおろおろしてしまう。
短かったとはいえ、お世話になった人たちになにかあれば、それは心配しないわけがない。
しかも、信二も哲さんもあの組の中では1番お世話になったもん。
「っていうか、何しにきたんすか」
急に居間の入り口から声が聞こえて目をやると、香矢が立っていた。
「久しぶり、こーちゃん」
「こーちゃんって呼ぶなって言ってんだろうが」
まさか信二と香矢が知り合いだったとは思わなくて、あんぐり口を開けてる今現在のうち。