Bad Girl~不良少女~
いつもいつもこいつらは、素直に頑張れなんて言わないけど、こうして気遣ってくれるんだ。
そんな奴らにどれだけ救われたか知れねぇ。
頭の後ろで腕を手を組んで、どこか楽しげに居間を出て行った三波を見てそう思う。
「稜なら大丈夫。俺は心配してねぇよ」
いつも通りの優しい笑みを見せて、香矢も三波に続いた。
あとは栗崎からの連絡を待つだけだ。
出来るだけ早く、うまく行った報告が聞きたいと焦る自分を抑えて、ソファに深く身を沈める。
「稜。栗崎くんはあなたを信じたんです。だから、待ってろと言ったんですよ。
だから、あなたも信じなさい。信じて待ちなさい」
おばあのゆっくり、しっかりとした言葉は鼓膜を通って脳まで揺らした。
そうだ。
うちが信じないでほかに誰が信じるっていうんだ。
「…大丈夫……」
うちも栗崎も、悪運だけはピカイチなんだから。
自分に言い聞かせるように呟けば、不思議と安堵感が広がった。
「私の娘だもんね、どんなことも乗り越えられるわよ」
珍しく母の顔を見せた母さんに、涙腺崩壊間近なんだけど。
うるうるしかけたとき、中ランのポケットから振動が伝わった。