Bad Girl~不良少女~
「そんなに俺のこと見て、何考えてたの?」
起きて早々、うちのことを抱きしめながらそんなことを聞かれる。
「何って……。
栗崎はさ…うちのどこが好きなの?」
「なっ……」
あまりに単調直入すぎたかしら…。
栗崎照れてるし。
さらに腕に力を入れて、うちから栗崎の顔が見えないように抱き込む。
「なんだろ…。不良なのに、不良じゃないっていうか。
ちゃんと優しさも持ってるし、親にびくびくしてたり、男慣れしてなかったり。
俺の持ってた不良のイメージとまるで違ったから、かな」
意外と真剣に答えてくれた…。
確かに、最近不良っぽくはないかも…。
だけど。
だけどそれは……。
「……栗崎がいたからだよ」