学校では教えてくれない"不倫学"
そういった意味で、若い頃からあきらめのよい大人タイプの人は、あまり不倫の恋にハマりません。

はじめっから想いがかなわないと、大人のようにあきらめられるからです。

それを見習うのが一番てっとり早い不倫の悩みの解決方法ですが、だからといってそれがすぐできるんなら誰も悩んだりなんかしません。
そうできるのは、限られた人だけです。

不倫の恋に悩む多くの人は、むしろ逆に、「あきらめたくない」想いを強化してしまいます。

「この人じゃなきゃイヤだ」とか「この人の子どもがほしい」とか、この関係はいい関係だから、一緒になれば必ず幸せになれると強く願い、そしてかなえようとします。


せっかくつかんだ愛を、離したくなくなるのは、人として自然なことです。

ですが、そこに固執して、「一緒になるためだったら悪魔に魂を売ってもいい」と思ったりすることで、自分を愛することができなくなってしまうのなら、その愛はなにかがまちがっています。

愛は、人にポジティブなエネルギーを与えるものです。

これは、どの国でも民族でもかわりません。

不倫の恋を、ひとつの恋愛ゲームとして楽しんだり、自分のモノにしてただ手元においておきたいだけなら、自己責任の範囲内で、どんな悪魔的な行動をとってもかまいません。
むしろ、ときにはそれが有効でもあるでしょう。

しかし、不倫の恋を、永遠の愛につなげたいと思うのなら、それとはまったく逆のことをしなければなりません。

そのためにはたしかに、多大な量の想いやりがいることはたしかです。

ですが、その想いやりが、あなたの身を削って生み出されたものなら、その愛は実をむすばないでしょう。

なぜなら、一緒になって愛を育むためのエネルギーを、一緒になる前に消費しきってしまうからです。
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