たべちゃいたいほど、恋してる。




ドンドンドンドン



ドアを叩かれるたび背中に伝わる振動と自分の名を呼ぶ父親の声に優衣は顔面蒼白になりながら目を固く瞑る。


そして小さく体を丸め膝を抱えると、必死にその震える体を抱き締めた。

心の中で何度も何度も龍之介の名前を呼びながら。


携帯は耳にあてたまま離すことはない。



すると




『…優衣、窓開けろ』




ようやく返ってきた彼からの返事。

その声にまだ繋がっていると、ほっと息を吐く。


しかし返ってきた龍之介の言葉に優衣は首を傾げた。


何故今、この状況で窓を開けなくてはならないのか。

一体何があるというのだろう。


その理由が優衣にはまったくわからない。


龍之介に何故と尋ねてみるものの明確な返事はもらえず。




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