たべちゃいたいほど、恋してる。
その音にきゅっと胸元の服を握り締め思わず黙り込む優衣。
(ずるい…)
名前を呼ばれる。
ただそれだけのことで、優衣の体は龍之介でいっぱいになってしまうのだから。
すると、優衣のそんな行動を見ていた龍之介はふわりと優しく微笑み
「大丈夫だから。俺がいる。守るよ…絶対」
だからおいで、と優衣に手を伸ばす。
龍之介のその言葉にその表情に、優衣の目からはぽたぽたと大粒の涙が溢れだした。
嬉しくて。
切なくて。
愛しくて。
涙は止まることを知らないかのように流れ続ける。
今の優衣にとって、後ろから聞こえてくる父親の声に感じていた恐怖よりも龍之介に感じる恋しさのほうが何倍も大きい。