colors


「送信…と」

私はそうつぶやくと、携帯を持ったまま
大の字になった。

「・・・・・・邪魔」

寝返りを打ったとき、かぶっていたウィッグが
顔にかかってきたのでとることにした。

ぱさり

ウィッグをとると、地毛が落ちてきた。
赤く、肩まで伸びた髪。

髪をつまみ、眺め、思い出す。
母さんとの約束。
ずっとずっと前の。約束。

~♪

「…明かな?」

ウィッグを机に置き、またベッドに寝転ぶ。

「やっぱり」


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件名Re4:
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んじゃぁ次の日曜一緒に行かね?
恵一と一緒に行くんだったんだけど
だめになってさー(`a´)

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映画かぁ…

別にいいんだけど…
どんな映画なんだろ?




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件名Re5:
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別にいいよ。
なんの映画?

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コンコン



「はーい?」


明にメールを送った後、誰かがノックした。


「朱嘉姉、俺先に風呂入るから」

「あ。うん。わかった。出たら教えて?」

「うん。」


なんだ、千草君か…

千草君は私の2個下で中学二年生。
ちょうど思春期なのか、昔よりあまりしゃべってくれなくなった。
まぁ…私も人のこと言えないんだけど。

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