だって君が好きだから。



「エヘン、ここ病院なんだけど
ラブホじゃないんだから
他でしなさい。そんなこと!」




咳払いとキョーちゃんの声で
我にかえった。



いけない、いけない。
ここは病院だった




「んだよ、邪魔すんなよ」



「だって、看護婦さんが
呼んできてーって言うから」




「ちっ、じゃぁちょっと
行ってくるわ。」



舌打ちをして
ベッドから出る修。
歩いたりして大丈夫なの?


「大丈夫?
あたしついていこうか?」



「平気だよこんくらい」




「気をつけてね」




修はニコっと笑って
行ってしまった。




「良かったね、無事で。」



キョーちゃんがあたしの
隣の椅子に腰かけた。




「うん、ほんとに」





「イチャイチャしちゃってさ
俺、さみしーじゃん」



「あっ、…ごめんね。」




「うそだって、でもちょっと
ムカついたかな〜」



キョーちゃんは
笑いながら言う。


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