だって君が好きだから。



「さっき看護婦の人と
話ししてたんだ。
それで、修が意識を戻ったのは
奇跡に近いほどだって
ケガはそこまでだったけど
頭を強く打ってたんだって
だから、意識不明の重症なはずなのに
意識はもうろうとあったんだって
それだけ強く生きたいっていう
感情があったんじゃないかって
俺が思うに、優梨にまだ
伝えたいことを伝えてないから
まだ死にたくなかったんだよ
修が生きてたのはきっと
優梨のおかげだよ。」






「…そうかな。
そうだったらうれしいよ
生きていてくれて
本当に良かったもん」




「そうだね。
俺も心からうれしい
けど修はムカつくけどな
俺の優梨とりやがって〜」



「誰が俺の優梨だって〜?」




「げっ、出たし」



顔をひきつるキョーちゃん
そんなことおかまいなしに
あたしに抱きついてくる修。



「ただいま優梨〜」




「修〜ちょっと〜!
ここは、病院だからダメだよ」





「何?じゃぁ病院じゃなかったら
してもいいわけ?」




「ちっ、違うよ〜」




「何照れてんだよ〜」




「だから、イチャイチャ
すんなっつの〜」




「だって、会いたかったんだもん」




「優梨が言ったら可愛いけど
お前が言っても可愛くない
むしろきもちわるい。」




「うっせーな!
いいだろ別に。
なっ、優梨〜?」



可愛い…修。




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