ストレンジソルト
先生は容赦なく現実を伝えた


「沙藤さん……やはりエミちゃんの耳は聞こえてません……



音を伝えるべく神経が僅かながら内耳までとどいてないようです…」


はっきりと…お父さんお母さんに現実が伝わった





しばらく沈黙間が続いた………




エミの耳に何がおこって聞こえなくなったのか原因は全て不明だった


もちろんお母さんがタバコや薬物を摂取していた経歴もない





長い沈黙を破りお父さんが訴えるように先生に言った

「どうか…


どうか



この子の耳を治して頂けませんでしょうか!!」



気迫せまる勢いで座っていた診察室のイスから立ち上がり立ち尽くす


その隣でお母さんは手で顔をおいつくしていた


エミはお母さんにどうしたのと言わんばかりに腕を小さく掴む





そして詩音はこの時

エミの耳について一連の流れを理解し

子供なりに要約理解した
< 12 / 13 >

この作品をシェア

pagetop