ガラスの少女
「じゃあ海つれてって海」「海か、いいな初夏だしな」




「じゃあ今度の日曜日は朝から用意して海行きましょうね」そう母親がうれしそうに笑った。



「たまにはいいよな ドライブにも行ってないししばらく」「ええそうね」久しぶりに見る母親の笑顔だった



「お母さんさびしかったみたいよ」「今日も具合悪くなってずっと眠ってたし、お父さん毎日夜遅く帰ってくるからそれ待ってるから」



「悪いな、心配かけてすまんな」「いいわよたまにこうやって奥さん孝行してくれれば」



「奥さん孝行も子供の面倒も見てないんだよな俺、父親失格だな」「そんなことないよおとうさんが稼いでくれるおかげで私たち学校行けてるんだから」



「悪いな、妙に二人とも聞き分けのいい子になってしまった」




「小さいときからさびしいの我慢させることが多かったからですかね」
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