君と〜クリスマス・イヴ〜
《コンコン…》

「はーい、入っていいわよ」
麻由美さんが答えると優希は、ゆっくりとドアを開けた。

「さっきは失礼なことして、ごめんね」

「全く…本当ですよ。」

「…これ、クリーニング代」
2000円を私に渡す表情は、本当に申し訳ないと言わんばかり。

「まさか…貴方、そのために?」
コクンと頷く優希に、私は思わず笑ってしまった…。

「俺、一人暮らしだから…女性の物持ってないし…かと言って今、給料日前だから余りのお金無いから、弁償するのにスカートなんて買ってあげれないし…」

私は、その言葉でやっと理解出来た。
もしかして、さっきブツブツ独り言を言ってたのは…これのことかも知れない…。

尚更、笑いが止まらない。

「あんた、馬鹿でしょ?うける…お腹いたい…」



これが、私と優希の出会いだった……
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