人の恋を笑うな
『お待たせしました。ランチメニュー何します?』


『ハンバーグがいいですね、このメニューにします。Bランチ』


『じゃあ俺もだな…すみません』



ボリュームにびっくりした。安さもそうだけど、味もいい…さすが食の大阪だ


『今夜はビジネスホテルですか?』


『はい、梅田とか言ってました』


『え?難波って言ってませんでしたか?』


『たしか…えっと梅田レディースホテル…って書いてます』


『難波にいつも社長が泊まってるホテルあるんですよ。そこと勘違いしてました、すいません。女性ですもんね』


『社長、一応気を使ってくれたみたいです』私は少し嬉しくなった


ランチが終わってスタジオに車は向かった


『向こうに看板見えてるでしょ?あれがスタジオです』


『ここは何て言う街ですか?』


『心斎橋。いいところですよ。いろんなお店があります』


スタジオの駐車場に車を入れて撮影している場所にお邪魔した


ちょっとエロいグラビアの撮影だった。可愛い若い女の子達がポージングをしている


私はそれを静かに見ていた。スタッフさんは平均的に若い人が多かった。カメラマンの人で私くらいの男性だった


『マミちゃん、それいただきや!ミヤちゃんもう少し顔あげてみて、そうそう!ええ感じ!』


『あの人、カメラマンの石田誠也さんです』と島田さんが囁いた


うちで言えば真田さんかぁ…


30分くらいで撮影は終わった


『誠也さん、お疲れ様です。彼女東京からきた桜川さんです』


『はじめまして、桜川乙女です。お邪魔してます』


『石田誠也です…』


なんか…私歓迎されてない?


他のスタッフもなんとなく私を歓迎していない様子である…なんでだろう

< 95 / 180 >

この作品をシェア

pagetop