人の恋を笑うな
『桜川さん、うちではお宅歓迎してないで…社長も何考えてるんか知らんけど、あんたなんかに記事書かすつもりあらへんで』


『記事?ですか…あの…なんの記事ですか?』


『うちの雑誌のに決まってるやんか!うちはこのメンバーで足りてるんや、余計なメンバーはいらん』


『あの…私そんな事しに大阪きたんじゃないんですけど…』


『そうですよ、誠也さん。桜川さんはスタジオ見学と仕事内容教えてもらいにきただけなんです』


『仕事内容教えてどないすんねん。あんたスポーツ新聞で小さなコラム書いてるらしいけど、そんなんで雑誌の記事書けるなんて思うなや』


『私…経理とその仕事だけで手がいっぱいです。社長に冗談でここの雑誌の手伝いって言われたけど、そんなの無理ですから!』


『寝言はいらんわ、さっさと東京帰れ、オカッパ女!』


私が気にしてること〜!


『なによ!オカッパじゃないわよ!許さない!』


『な、何興奮してんねん』


『人が違うっていってんのに!ちゃんと聞きなさいよ』


『桜川さんも落ち着いて!』


『こら!石田!私を怒らせたら機材全部ぶっこわすからな!』


『なんやこのキレ女!』


『キレ男!』


このあと1時間延々と私達は言い合いになり、時には殴り合いになったりした
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