チロルチョコ
流君は床に落ちた本を

いやな顔ひとつしないで拾ってくれた。

今思えば私の一目惚れだった。


はじめて男子を好きになった。

・・・でも・・・。

絶対に無理な恋だと思っていた。

勇気を出して告白してもどうせ無理だって思った。

流君の周りには何時も女子がいて、

私みたいな地味な子を

流君が相手にしてくれるわけないって・・・。

でも、目は何時も流君を追っていて、

そんな自分がたまに嫌いになった。



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