同居から始まる恋もある!?
けれど、すらりと伸びた体躯。キャラメルに染められた髪。はじめて会ったはずなのに、どこかで見たことがあるような。
―そんなわけないよね。
「マスターがちょっと体調崩してね」
「そうなんですか…」
たったひとつ、芹生へつながるものが絶たれてしまった。名刺を握り締めたまま、思わず俯くと、男の人は無言でわたしから名刺を奪う。
「あ、ちょっと、」
「……あんた、芹生のおっかけ?」
「んな…、なにそれ!」
「ま、顔だけはイイからね。たまにいるんだよねー、気まぐれで優しくされて本気にしちゃう子って」
彼はニヤンと口元で笑いながら、そんな意地の悪いことを言った。