同居から始まる恋もある!?
「はは、今日はほんとうに、他の人間がこの場にいなくてよかったね」
「……お騒がせして、すみません……」
「たまにはいいんじゃない。それに芹生は、いつだって丁寧に人間と接するから、お客さまからいつもお褒めの言葉を頂いてるんだよ」
「丁寧?こいつが?」
「芹生は、器用だからなぁ。律君も、一度こっそり彼のサービスを見てみるといい。まるで別人だから」
目を細めながらそう言ったマスターの言葉に、心臓がドキリとなった。
表情を失いそうになって、慌てて笑顔をつくろうと努力をする。
―うまく出来ているだろうか。
俺は、笑みを浮かべながら、おそるおそるマスターを見る。彼はいつものように、にこにことしているだけ。
このひとには、知らぬ間に心のうちを全部さらしてしまいそうで、こわい。