俺の彼女は,隣の男と浮気中!?【短編】
俺の質問には答えず、肩で笑う。


「なんだよ、言ってみろよ。気味悪い。」


俺は促すと、圭は笑いをこらえて、ゴホンと咳払いをして落ち着いてから答えた。


「いや、作ってくれて良かったね。て、それだけだよ。うまくいってないんだろ?」


「それだけなのに、
なんでそんなに笑うんだよ?」


そうだ、絶対何か他に言いたいことがあるだろ。


そう俺が疑いの眼差しを向けると、
圭は俺の疑いの目をみて今度は苦笑してみせた。

「そんなに、突っかかるなよ。べつにバカにしてるわけじゃない。」


いやいや、十分バカにしたような笑いだったぞ。

第三者が見たとしても間違いなく。圭は続けて言う。

「お前がつくりおきしてあったのを見つけてすげえ喜んでる様子が頭に浮かんだからさ。そりゃあもう鮮明に。間違いじゃないだろ?」



そういわれ、俺はうっと黙った。

全くそのとおりだから。
なんでこうこの男は、
俺の行動パターンがよめるんだろう。


「まあ…そりゃあ喜んだけど」


俺はあえて控えめに答えた。
これはプライドが…。

彼女にはプライドの欠片はないがそれ以外にはある。


「喜んだけど?」
圭はそのまま、続きをせかす。


「安心したっていうか…

お前も知ってるけどうまくいってないから最近。俺に完全に冷めてたらわざわざ俺に飯作らないだろ?


彼女、朝飯はいつもヨーグルトだけだし。」



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