未来観測
あっ。やばい。
今度は赤谷君の存在忘れてた


「ゆ…ゆるんでなんかないって!

…とにかく。
今日見たことは隅から隅まで全部忘れて。
あたしと赤谷君は今まで通り教師と生徒。

分かった?下崎君」


「…は~い。
了解で~す」



あたしと赤谷君の顔見ながら、ニヤニヤと笑みをこぼす彼に
何だか大きな弱みを握られた気分になる

いや、実際握られてるんだけど。



「先生、そんな怒らないでって。
海人はこう見えて口は固いし、簡単に言いふらすようなやつじゃねーから」


「…分かってるけど」


「じゃぁこの話しは終わり。
ってことで先生に話しあるから、海人席はずしてくれる?」


…え?
何でそうなるの?


「はいはい。
お邪魔虫は退散しますよ~だ。

お前、後でちゃんと話せよな、くわしくな」


所々強調されている言葉が少し気になったけれど
下崎君は快く保健室から出て行った

一言。


“保健室だからってエッチなことはしないようにね”と
余計な言葉を残して


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