《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
「爽介、こっちよ!」


呆れ気味の声音で呼ぶと、
爽介はあわてて小走りで
駆け寄ってきて。


でも、ソファに座った人物を
みとめると――その場で、
ピタッと立ち止まってしまった。


「え…………」


驚きで目が真ん丸に
見開かれてる。

口もポカンと開いちゃってた。


かろうじてしなかったけど、
指差して驚いててもおかしく
ない勢い。


「―――しゃ、社長……!?」


呼びかけっていうよりは、
無意識のうちに出たって
感じで、爽介は対峙した
相手を呼ぶ。


「……わざわざ
すまなかったな、桐生」


「え、あ、イヤ……。

じゃあ――直接会って祝福
って、社長なんですか?」


「ああ、そうだ」


「………………」


爽介は次の言葉が出ないみたい。


考えてることは手にとる
ようにわかる。


社長が従業員の快挙を祝福
するのはおかしくも何とも
ないけど、なんであたしが? 
ってとこだろう。
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