《完》極上☆SWEETS!! 〜愛しのショコラ・プリンス〜
「爽介……」


あたしは爽介の傍に寄って、
そっとその腕に手を添える。


まっすぐに爽介を見上げて、


「今まで内緒にしてたんだけど。

この人、あたしのパパなの」


「は――――!?」


「色々と事情があって、
娘だってこと隠して働いてたの。

ゴメンね、騙すみたいな
ことしてて」


ずっと言いたかったことが、
ようやく言える機会を得て。

あたしは胸のつかえを押し
出すみたいに、一息でそう
話した。


「お前が――社長の、娘……!?」


しばらく絶句したあと呆然と
そうつぶやいて、爽介は
あたしとパパを交互に見る。


「そういうことだ。
驚かせてすまないな」


パパも言葉を添えたことで、
爽介はこれが冗談なんか
じゃないってことに、徐々に
気づいてきたみたい。


口元を右の掌で押さえて、


「マジかよ………」


そう言ったきり、また
黙り込んじゃう。


「娘を責めないでやってくれ。

全て私の指示だ」
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