君が嫌いな君が好き
「何が食べたぁい?
お兄ちゃん、張り切っちゃうぞvV」
『いらない』
捺も大分目が覚め、悠斗はそろそろ昼食の支度をしようと考えていた。
「やっぱ、お粥??」
『…いらない』
「卵粥とかどう?」
『…………卵粥、がいい…』
「!りょーかいvV」
『…葱、入れちゃヤダ』
「はいはーいvV」
捺の言葉を聞くと、悠斗はにっこにこで返事をした。
『……(悠斗の作るお粥……、私が作るのより美味しいからなぁ…)』
悠斗が作るお粥は、プロ並なのだ。
暫くがたち、ドアをノックし悠斗が部屋へ入ってきた。
「なっちゃーん、お粥出来たよ♪」
『…ありがと』
捺は、起き上がる。
悠斗は、ベットに捺座る捺の隣に座った。
「はい、あーん」
『なっ…
自分で食べれるし…っ』
「だーめ!お兄ちゃんがやるの!」
悠斗は、レンゲに卵粥を軽く掬い息をかけ冷ますと、捺の口元に持っていく。
『……』
すると、観念したのか捺は口を開けた。
悠斗がレンゲをもう少し近づけると、捺はパクリとレンゲに口をつけ、卵粥を食べた。
「美味しい?」
『……まぁまぁ(凄く美味しいけど)』
「そっか!!
なっちゃんのまぁまぁは、美味しいって意味だからなぁvV」
そんな事を言っている間に、捺は悠斗からレンゲを取り上げ自分で食べ始めた。
「ノォオオオ!
ラブ大作戦が!!」
『なんの作戦』
(なんだかんだで仲良し)