イジワル王子に恋して
「はい。」

公園に入ると彩子にビールを差し出す。

「飲んだこと…ない。」

「ふぅん。飲んでみたら?」

雅人くんはプシュっと音をたてた。

雅人くんの喉をビールが通過していくのが見える。

その横顔は
やっぱり圭くんに似ていた。

「ふぅ。」

雅人くんは深いため息をつくと
彩子の握りしめたビールをプシュっと開ける。


「ん。」
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