イジワル王子に恋して
「…飲めるもん。」

「そう?」


雅人くんがじっと彩子を見つめる。

もう
後にはひけなかった。


彩子は息を吸い込むと
グイッと缶をあおった。

ゴクゴクと苦い液体が体に流れ込む。

何度も負けそうになりながら
彩子はすべてを飲み干し、ぷはっと缶を口から離した。

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