ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*

変化。

♪苺side♪


夏が終わって、日差しも日に日に、弱くなってくるように感じる季節。

いつもの毎日が進んでく…はずなのに、

実際は少し違ってた。


あたしの手には、西藤くんの名前が書かれたノート。
提出後のノートを配っている途中、西藤くんのが混じっていることに気付いた。

1番下にしたのに、すぐに他の人のノートを、配り終えてしまって。

やだなぁ…。

普通、好きな人のノート配りって嬉しいものなはずなのに…
今のあたしには、苦痛。

だって…

「あの…西藤くん…」

西藤くんの机の前に立ち止まる。

「…何?」

あたしを真っすぐに見る目。

あたしは耐えられなくて、ノートに視線を移した。

「あ…これ」

ノートを差し出す。

「あぁ…ありがと」

ノートを受け取ると、西藤くんはすぐに目を離した。

ずきん…

胸が痛む。
あたしは逃げるように、西藤くんの席を離れた。

やっぱりそうだ…。
最近…まともに話してくれない。

夏休みが終わって…始めは普通だった。
だけど、どんどん会話が少なくなっていって…

今では、挨拶程度。
他のクラスの女の子と変わらない…。

どうしたんだろう…。
あたし、何かしちゃったかな?
気持ちばれちゃったとか?
それで迷惑で嫌われちゃったのかな…。

考えても考えても答えは分からなくて、落ち込むばかり…。

「苺っ!」
「…由紀ちゃん!?」

呼ばれた声に気付いて、ドアの方を見ると、由紀ちゃんが教室に来ていた。
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