ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*
♪苺side♪


「苺ちん、見て見てぇ〜♪」

隣ではしゃぐのは、メグちゃん。

「ちょー高いよぉ♪」
「そうだね…」
「ちょっと!苺ちん、感動が少なぁい!」
「ごめん…あたし、高いの苦手かも…」

ちらりと見た、窓の外には雲。

う、浮かんでるんだ…。

そう、今は空の上…つまり飛行機の中。

「えぇっ!?マジ〜?苺ちんごめんねぇ」
「いいよいいよ」

あたしも今日、初めて知った。
自分が飛行機は苦手だということ。

「苺ちんが苦手なら、メグ大人しくしとこぉっと」

そう言ってメグちゃんは、ヘッドフォンをして眠り出した。

騒がれたりしたら、余計辛くなるし、少し安心したと同時に、メグちゃんが気を使ってくれたのが、単純に嬉しかった。


あ…。

そういえば、頭が随分楽になって、気分がいい。
薬が効いてきたみたい。

あたしも寝ようかなぁ…。

なんて、うとうとしていると、通路側に座っていた隣の男子が、ごそごそと動いたので、目が覚めた。

何やら他の男子と、場所を変わったらしい。

大して気にもならなかったので、また眠り出そうと目を閉じた。その時…

「津田さん?」

声をかけられた。
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