ちっちゃな彼女。*30センチ差のいちごな初恋*
間は、裕也の彼女の友達。
高校3年の夏ぐらいに、初めて出会った時に気に入られたらしく、以来ずっと付き纏われている。
女の子は大好きだけど…
間はちょっと押しが強すぎると言うか…何だか逃げたくなるんだよな。
「見つけた♪裕くん一緒に帰ろ?」
俺達の前に突然、ひょっこりと現れた背の小さな女の子。
「あぁ」
頷く裕也に、嬉しそうに柔らかい笑顔を見せる彼女は、裕也の恋人の苺ちゃん。
こういう優しそうな女の子が、タイプなんだよなぁ〜…。
「あ、大和くん、さっきメグちゃんが探してたよ?」
「うん…知ってる。ありがとう」
俯いて力なく手をひらひら振ると、苺ちゃんは俺の気持ちを理解したらしく、苦笑した。
「まぁ、最後ぐらい優しくしてやれば?」
「あたしからも…お願いします」
理想の恋人が居て、幸せそうな二人にそんなことを言われても、優しくする気なんて起きない。