オトナ彼氏∞
仕方ないことだってわかってる
過去のことにヤキモチ妬くなんて…私がバカなだけだよ
「…結花?」
わかってる…
わかってるけど…
「正樹さんも…好き…だったんですか?」
こんな小さなこともヤキモチ妬く私は、まだまだお子ちゃま
大人な女性になんてほど遠い
「ん?」
「つ…付き合ったり…したんですか?」
聞くだけ聞いといて恥ずかしくて顔が上げらんない
私今絶対に顔真っ赤だし
「ふっ…。そんなに俺のこと気になるの?」
正樹さんは楽しそうに笑って、そっと長い指で私の頬に触れた
びくっとした私は、その拍子に顔をあげてしまった
鼻がぶつかるくらいの距離に正樹さんの顔があった
「…知りたい?俺のこと…」
まるで魔法にかかったかのように私はゆっくりと頷いた
「…はあ。結構やばいな…」
「え?」
や、やばい…とは?
「結花は涙腺弱い?そんな目で見られたら俺どうかなっちゃうよ…」
正樹さんが頬に触れたのは、私の涙をぬぐってくれたからだった
気づかないうちに涙が流れていた