Maidoll Factory
僕の言葉を聞いて、おやっさんはどう思ったんだろう。

しばしの間、沈黙の睨み合いが続く。

1分か、3分か、5分か。

気の遠くなるような睨み合い。

その間、僕は一度だっておやっさんから視線を逸らす事はなかった。

…そんな睨み合いの末。

「『好きこそ物の上手なれ』」

おやっさんはまた僕に背を向け、そんな事を呟いた。

「昔の人はうめぇ事言ったもんだ…音楽、絵、小説…楽しんでやってる奴ぁ、いつの間にかその道で大成しているもんだ。やれお客の為だぁ、メイドールの為だぁなんて綺麗事ぬかしてる奴が、どうして人間と見間違うような自動人形を作れるもんか」

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