二藍蝶
「いいわ、とっとけよ
 
 トイレありがとう」

コンビニの外、俺はさっき
買ったガムを噛みながら
岸邊と肩を並べて歩く。

少し歩いた人通りの無い場所。

「さあ、始めようか?」

岸邊は顔を、左右に振る。

「お前とは、もう遣り合わない
 
 堅気に手を出す、馬鹿は
 いない」

「カタギ・・・
 お前、まさか?」

「ああ、タカツキ
 お前に聞きたい事がある
 お前、あの高月組と
 関係あるのか?」

浬の顔色が、変わる。

「キシベ、お前・・・
 高月組に?」

「違う、俺の兄貴は会澤組
 執行部の一員だ」

「会澤組・・・
 お前、マジかよ?」

「俺の質問に答えろ」
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