二藍蝶
「駄目よ、起きなさい
 
 自宅謹慎だって言われて
 学校を出たくせに
 この二日間
 家にも帰って来ない
 アナタ、何やってるの?
 
 ほら、起きて朝ご飯
 済ませちゃって・・・」

部屋を出て行く、母。

「朝ご飯なんて・・・
 いらねえ」

俺は、起き上がり、両手で
頭を押さえ、髪をボサボサに
する。

食卓のテーブルに置かれた
俺の朝食。

食べ終えた食器に
飲み終えた珈琲カップ。

時計は、午前10時を指す。

「もう、こんな時間かよ
 親父、仕事行ったの?」
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