二藍蝶
あなたの事を

忘れた日は

たったの一日もない。

田舎町に佇む、一軒の家
表札は、高月。

そう、ここは浬の家・・・

玄関から出て来た
ジーパン姿にスニーカー
の男性は、自転車に跨る。

「行って来ます・・・」

「休みだからって
 ・・・・・・
 居ついちゃ駄目よ
 
 チナツさんに
 迷惑かけないでね

 聞いてる・・・?」

「分かってるって」

走り出す、自転車
白いシャツが向かい風に靡く

ガタン、ゴトン
ガタン、ゴトン

電車に揺られて、ある場所に
男性は降り立つ・・・
< 840 / 918 >

この作品をシェア

pagetop