二藍蝶
私は見つめる

あの日のように・・・

コンビニの前

禁煙と書かれた古びた文字
の前で、しゃがんで携帯電話
を弄る男性の姿を・・・

彼は立ち上がり、首を傾げて
右側のイヤホンを外した。

そして、耳にかけた髪に指先で
触れながら、左から右へと
視線を走らせる。

貴方の瞳が止まる。

貴方と見つめ合う。

遠い昔、見つめあった
あの時のように・・・

ドキドキ

逸る鼓動・・・

『外せない視線
 
 私の胸に、電流が流れた

 見つめれば

 見つめる程

 この世の者とは思えない

 美しい人・・・

 貴方に魅せられた・・・私

 時が止まる・・・』
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