一なる騎士
「はい」
玄関扉を開けると、そこには見慣れた青年と見慣れない少女の姿があった。
「やあ」
「いらっしゃいませ、クレイドル様」
まだ年若い青年、精霊使いの長クレイドルはいつものようににこやかに笑っていた。
あかるい青い瞳の輝く、実年齢よりも幼げなどこか愛らしい顔にふわふわとした赤茶色の髪。男性にしては華奢な身体を包むのは、白い洗い晒しのシャツに茶色の簡素なズボンという軽装である。
いつ見てもサーナは、彼がリュイスと同い年で、気の合う友人同士でもあるとは信じられなかった。
単なる見かけの問題ではない。身にまとう雰囲気が違いすぎる。
リュイスや城の騎士たちにもあった、抜き身の刃のように張りつめて凛然とした様子は、この青年にはない。至ってのんきそうで、なんの苦労も知らなげで隙だらけに見える。威厳などかけらもない。
けれど、彼は精霊使いの長。
『大地』にすまう精霊使いたちの頂点に立つもの。
けっして、ただの苦労知らずのお坊ちゃまではないはずだった。
「姫君の具合はどう? 今日はちょっと引き合わせたい子がいるんだけどね」
そう言って、彼は自分の後ろに隠れるように立っていた少女を、前に押し出した。
「アディリ・ユウ、姫の先生だよ」
玄関扉を開けると、そこには見慣れた青年と見慣れない少女の姿があった。
「やあ」
「いらっしゃいませ、クレイドル様」
まだ年若い青年、精霊使いの長クレイドルはいつものようににこやかに笑っていた。
あかるい青い瞳の輝く、実年齢よりも幼げなどこか愛らしい顔にふわふわとした赤茶色の髪。男性にしては華奢な身体を包むのは、白い洗い晒しのシャツに茶色の簡素なズボンという軽装である。
いつ見てもサーナは、彼がリュイスと同い年で、気の合う友人同士でもあるとは信じられなかった。
単なる見かけの問題ではない。身にまとう雰囲気が違いすぎる。
リュイスや城の騎士たちにもあった、抜き身の刃のように張りつめて凛然とした様子は、この青年にはない。至ってのんきそうで、なんの苦労も知らなげで隙だらけに見える。威厳などかけらもない。
けれど、彼は精霊使いの長。
『大地』にすまう精霊使いたちの頂点に立つもの。
けっして、ただの苦労知らずのお坊ちゃまではないはずだった。
「姫君の具合はどう? 今日はちょっと引き合わせたい子がいるんだけどね」
そう言って、彼は自分の後ろに隠れるように立っていた少女を、前に押し出した。
「アディリ・ユウ、姫の先生だよ」