甘い秘密指令〜愛と陰謀に翻弄された純情OL〜
「珍しいね?」

社食のテーブルで向かい合わせに座った恵美ちゃんが目をキラキラさせて聞いて来る。

手元には真っ赤な坦々麺。
辛そう…。見てるだけで胸やけしそう。

「なにが?」

「裕子が男性の話題を振って来るなんてさ。初めてなんじゃない?」

「そんなことないよ」

とは言ったものの、実は初めてかも。

「やっとオトコを作る気になった?」

「ぶっ。やめてよ」

恵美ちゃんの露骨な言い方に、食べかけたおそばを噴き出しそうになった。
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