霊務3
「託された願い-6」





足元が
おぼつかない状態で、

亀咲は
フラフラとしている。







そんな状態を遊ぶように
感覚を楽しんでいた。








「へえ……
まるでワインを何杯か
ひっかけた後のように、
千鳥足だよ。

これがアンタの能力ね…」










そのまま何か、
ブツブツと
呪文のようなものを
唱えている。






唱えながらも、
器用に喋ってくる。








「…確かに、これじゃあ
衝撃波も金縛りもアンタに
かけられないけど、

私には『コレ』が
あるからねえ~…」









ボコボコ!!









突如地面が膨れ上がり、
地底から何かが
這い出てきた。









グオオオォォ!!!








低い唸り声に、
大男は身構えた。







「ヌ……!これは…!!」










そう言って見ると、
出て来たのは
一匹の霊。








鬼のような顔に
禍々しいオーラを
纏っている。







死体を蘇らせた?

明らかに
ネクロマンサー系の
能力だ。









「フフ…
ただの霊じゃないよ

私のお気に入りさ…」









不適な笑みを浮かべ、
その霊は大男相手に
目を光らせた…
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