DesTroMentaL ParaSity
―デストロメンタル パラシティ―
「ぷはぁ、やっぱりママ
の紅茶は最高だわ♪」
白いテーブルの上に色鮮
やかな果物やお菓子が所
狭しと並ぶ中、少女は目
の前に用意された紅茶を
飲み干すなり非常に満足
げな表情を浮かべた。
「あら、どうも有難う」
その反応に釣られ女性も
思わず笑みを漏らした。
すると益々気を良くした
少女は、ガトーショコラ
を頬張るや否やふとある
事を思いついた。
「あ!!さっき摘んできた
バラをテーブルに飾れば
とっても素敵じゃない?
今すぐ持ってくるわ!!」
「き、気を付けてね」
「ちゃんと寄り道せずに
帰ってくるんだぞ」
「んもうっ!!少し部屋に
戻るだけよ?パパもママ
も心配しすぎだってば!!
じゃあ行ってきます!!」
些か過保護すぎる両親の
発言を耳にして、少女は
腰に手をあてて抗議する
と一目散に駆けていく。