引っ込み思案な恋心。-1st





「でもさ、この悔しさを最後のリレーにぶつければいいよ。先輩もそれ見てさ、考え方変わるかもよ?」



「もういいよ。私は先輩に告白出来て、その返事を聞けただけでも満足だから」





ななっぺとあゆのやり取りを聞きながら、私は水筒の中の冷たいお茶を一口飲んだ。







…なんか、あゆってすごく可愛い。





今までしっかりしてて、男子にも勢いよく突っかかっていくイメージしかなかったんだけど、恋をするとやっぱり女の子なんだなって思ってしまった。





先輩とか関係なく、ハッキリ『好きです』って告白するイメージだったけど、手紙に『返事を下さい』って書けないほどしおらしくなるなんて。





今も、『告白出来ただけで満足』なんて、そんなセリフをしゃべるあゆにびっくりしてる私がいるし。










「まーまー、とにかく午後の部が始まっちゃうよ〜。柚、午後イチでしょ?一個でも多く玉を入れるんだよ!」





あっという間に4人の机の上が片付いて、あかねちゃんが私の腕を引っ張ってきた。





あかねちゃんに言われて教室の時計を見ると、もうすぐ昼休みが終わる時刻になっていた。





「うそ!?もうこんな時間?行かなきゃ!」



「おっ、柚、頑張ってね」



「柚、ありがとう!私、今日のリレー、柚のために走るから!」





まだ席に座るななっぺとあゆに見送られながら、私はあかねちゃんと教室を飛び出した。











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