引っ込み思案な恋心。-1st
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プログラム14番、玉入れ。
今まで障害物競争の練習しかしてこなかったから、はっきり言って玉入れをするのは今日が初めて。
他の玉入れのメンバーも他の種目の練習に明け暮れていて、初めて玉入れをする人達ばかりだった。
パン!!
空砲が鳴り、地面に散らばった赤や白の玉を高い位置にある小さなかごに投げ入れていく。
みんなが一斉にかごに向かって玉を投げるから、自分の投げた玉すらその行方が分からなかった。
でも、ひたすら投げ続けるしかない。
「おおーーーい!!1年4組!もっと投げろーー!!」
あ…、瀬川くんの声だ。
誰が決めたというわけでもないのに、瀬川くんはいつの間にかうちのクラスの応援団長ばりに率先して大声を出していた。
そのおかげで、まだ午後の部が始まったばかりなのに、声が枯れ始めていた。
決して私を名指しして応援している訳ではないのに、瀬川くんの声を聞いただけで私は張り切ってしまった。
さっきまでは狙いを定めて投げてたつもりだったんだけど、今度はとにかく自分の周りにある玉は全部投げるつもりで玉を素早く投げ続けた。