恋するキャンディ2私だけの甘々不良彼氏
「ううん!ねぇ、鶴くんの用事って何?ていうか、授業行かなくちゃ。……行こ」


鶴くんは私と同じクラス。だから、歩きながら話をしようと思ったんだ。


先に歩き、鶴くんを振り返ると、彼は私が歩くのと反対の方を指差していた。


「さやちゃん、コッチ」


「え?教室そっちじゃないよ」


「うん。しばらく自習だって。オレ、先生に教材運ぶの頼まれてて……」


「自習?そっかー。先生、授業サボって何してんの?」


「わかんない。一人じゃ運べないみたいだったから、今さやちゃん見かけて声かけたんだ。……ゴメンね」


「うん、気にしないで!」





鶴くん、華奢だもんね。


男の子だけど、当麻くんみたいに鍛えてないから筋肉もあんまりなさそうだし。


そういう私も、筋肉ないけど。大丈夫かな?私で。




そう思いながら、ふたり一緒に職員室に歩いて行く。


職員室に着くと、ほとんど誰もいなかった。


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