空き瓶ロマンス
ふと、未だにつけっ放しになっていたテレビを見ると、肌色が大写しになっていた。
ぎょっとしてしばらく展開を見届けると、どうやらお色気シーンらしかった。
湯気で隠れるところは隠れているが、隠れていないところは隠れていない。
どうやら、主人公の少年と、ヒロインが風呂場でばったり行き合ってしまったところらしい。
「……これ、女の方が裁判に訴え出たら、勝てるレベルだぞ」
「先生、それ言っちゃお終いですよ……。
日本男児は菩薩じゃないんだから」
「…………」
「まあ、こういうのは一応……フィクションだし、実写じゃないし、
ある程度容認されてるんじゃないんですか?」
「…………」
「それに、こういうのって現実に起こらないから余計に求められるんですよ。
言うなれば夢ですよ夢。ハッハー」
「…………」
「…………もしかしてさっきの、冗談ですか?」
「気付くのが遅い……」
「だって先生、真顔で言うんだもん……」