年下の王様
そして、1週間後には旅立たなければならなくなった時、久しぶりに斗和を家に呼んだ。



荷物は実家とアメリカの新居に送ったから今はほとんどなにもない状態…。



その部屋で斗和を待つ。



久しぶりに合い鍵でドアが開く音が聞こえた。



「は…?なに…コレ…」

「まず入りなよ」

「ヤダ。意味わかんねぇから…。模様替えにしてはスッキリしすぎだろ…」



ヤバい…。



斗和が涙目だ…。



「急に決めてゴメン」

「なにも聞かねぇから!!俺ヤダ!!離れねぇって言っただろ…。近くだろ?引っ越すの…」

「斗和…靴…脱いで…。座って?」

「ヤダ…ヤダ…ふざけんな…」



勘がいいんだよね、斗和って。



斗和の涙なんて初めて見た…。



服の袖で顔を覆ったまましゃがみ込んでしまった斗和を抱きしめた。



こんなに斗和が小さく見えたのは初めて。



いつも偉そうで命令ばっかりするくせに…。



こんなんじゃあたしが泣けなくなっちゃうじゃん。



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