夢の彼方
「―――ずっと、好きだった・・・・・」


まるで、夢の中にいるみたいだった。


レジーの声が、わたしの耳に低く、甘く響いていた。


「誰にも―――渡したくないんだ・・・・・」


今起こっていることは、果たして現実なんだろうか。


考えたこともなかった。


わたしにとってレジーは、いつもそばにいてわたしを支えてくれる人で―――


でもそれは彼にとっては仕事だからって。


それを特別なものだなんて思ったことなかったから・・・・・


「今すぐ、返事を聞きたいとは言わない。時間がかかってもいい。だけど―――これだけは覚えてて」


「え―――?」


「俺は、諦めが悪いってこと。絶対に―――あんたを、他の男には渡さない―――」


わたしの腰を引き寄せながら―――


耳元に囁かれたその声が。


まるで呪文のように、わたしの心に染み込んでいった・・・・・。
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