夢の彼方
結局ハロウィンは、わたしはティンカーベルの仮装をすることになった。


当日は街中がお祭りムードで、仮装している人たちで溢れていた。


「やあ!可愛いファミリーの登場だ!」


会社へ行くと、ルークが日本の有名なアニメのキャラクターの扮装をして出迎えてくれた。


「どうだい?初めてのハロウィンは」


「「「楽しい!!」」」


ルークの言葉に、子供たちは笑顔で答えた。


「それは良かった。これから友達のところへ行くのかな?じゃあ急いでお菓子をあげなくちゃね」


そう言いながら、ルークはテーブルの上にあった大きな箱から、お菓子のたくさん入った袋を3つ取り出し子供たちに持た

せてくれた。


「「「ありがとうございます!」」」


「本当にあなたの子供はいい子たちばっかりだな。感心するよ」


「ありがとうございます」


「―――もうすぐ、レジーがここへ来るから、そうしたらレジーの車で友達のところまで送ってもらうといいよ」


その言葉に、わたしの胸がどきんと音をたてる。


あれからわたしは、まだレジーに返事をしていない。


レジーもあれ以来何も言って来ないし、いつも通りに仕事をしているからこっちも普段通りにふるまってはいるけれど――

―。


「レジーは、いいやつだよ」


ルークの言葉に、はっと顔をあげる。
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