夢の彼方
「そうじゃ、ない」


「え?」


「そういうことじゃなくて―――」


なんだか歯切れの悪いレジー。


でもこの表情、見たことがあるような・・・・・


「―――ああいう男が好みなのか?」


微かに頬を染めて。


拗ねたような言葉。


これって、いつかわたしがコスプレした時と同じ―――


「あの男に―――ずいぶんにこにこしてた」


「にこにこって―――だってせっかく応援してくれてるんだし―――」


「それだけ?」


「もちろん。他に何があるの?」


「俺は―――まだあんたの返事を聞いてないから・・・・・」


そうだ。


この表情はやっぱりあの時と同じ・・・・・。


いつも呆れるくらい自信満々な人なのに、この時だけは―――


「返事―――今、聞きたい?」


わたしの言葉に。


レジーは足を止め、わたしの方を驚いたように見つめた・・・・・。

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